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◆投資対効果を正しく評価するには?

企業システム戦略

◆測定できなければ評価しようがない
 システムを実用開始したら、その成果を測定する必要がある。半年なり、1年なり経過した後に最終的な評価をしなければならないので、そのために成果を確実に測定する。システムが実用開始され軌道に乗ると、それで大成功と思いたくなるが、それだけでは当初のシステム構築の目的を達成したことにはならない。計画当初に目論んだ目標を達成できたかどうかを継続して測定するためには、どんな指標で測定するかを明確化しなければならない。

 そして、その指標は、目標に対して関連付けられている必要がある。これは、バランススコアカードなどを利用して、財務面だけでなく、顧客の視点社内プロセス教育と学習など多面的に評価できるように、各視点での重要指標をあらかじめ定め、それにそって成果を継続的に測定しなければならない。

 当初の目的が人減らしであり、削減人数を何人としているなら、それはそれで単純に成果を測定することができる。しかし、その削減した人数の移動先が、社内である場合は、簡単ではない。なぜなら、社内から人が居なくならない限り固定費を削減することにならず、会社の損益には反映されないからである。良くあるのが、業務効率化によって浮いた人を、別の付加価値の高い仕事に移動するというものだ。

 この場合、単純にシステム化した業務の担当者が何人減ったかを測定しても意味が無い。最終的には、付加価値の高い仕事をして、実際に売上げ増につながるとか、製品コストが下がるとかして、利益貢献したかどうかを測定しなければならない。しかし、移動した人が、実際に高付加価値の仕事をするかどかは、はなはだ俗人的であり、さらにそれで利益貢献したかどうかを測定するのは極めて困難である。

 それでも、1人分以上の業務を削減できる場合は、まだ良い。効率化による成果が、0.5人分とか、0.2人分とかである場合にはさらにやっかいだ。1日8時間の仕事をシステム化して効率化できても、それが4時間とか6時間であるなら、その浮いた時間をどう使うのか?人件費の削減までにはならないし、浮いた時間にちょうど、当てはまるような仕事がなければ、結局、休むか仕事のペースを落とすだけのことである。

 また、顧客情報システムを導入して営業支援などを目的とした場合も、システムにより売上げがどれくらい向上したのかを正確に把握するのは困難である。あるいは、知識共有システムを構築して、新しいアイデアを創出し、新製品開発に活かそうという場合、新製品が生まれたがどうかだけでは成果測定が難しく、例え、新製品が生まれても、それがシステムによる知識共有の成果なのかどうかは疑わしい。さらには、昨今の外注化政策が進んだ企業では、効率化によって外注要員を減らせたとしても、それが外注費に反映されなければ、自社で投資をしながら、外注会社の業務効率化をしているようなことにもなりか ねない。

 このように、成果測定の指標を財務面だけに求めてしまうと、合理的な成果を測定できず、結局、数字遊びのような成果測定になってしまう。これでは、システム構築による成果を正しく評価することができなくなる。そこで、バランススコアカードを利用することで、財務面だけに偏らずに多面的、かつ、総合的な成果を測定することが可能となる。

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