変革から抵抗の目をそらし、素早く実行する作戦

DXで言われているデジタル技術を活用した新しいサービスやプロセスの創出
言うほど簡単にはできません。

ひとは未知のものや未経験の領域には自然に警戒感を持つものです。

例え、一部の革新派が新しいことを提案しても、保守派がブレーキをかけ抵抗することでしょう。

失敗したらどうするのか。
成功の見通しを示してほしいetc

こういったことに対応している間に時間はどんどん過ぎてゆきます。
そして、説明を重ねているうちに疲れてやる気を失ってしまいます。
　

それこそが保守派がねらうところです。

先進的な取り組みは、ブレーキがかけられる前に素早く実行に移すことがポイントです。
保守派が動きを察知して潰しにかかる前にです。

不毛な議論を延々と続けて、貴重な時間ややる気を失わないようにしなければいけません。
　
兵法三十六計には、敵戦の計の第八計に暗渡陳倉（あんとちんそう）という作戦があります。
※陳倉は地名

中国の古事で、敵に進軍する意図が無いことを示するため、「桟道」を焼き払い、敵に目立つよう「桟道」を大人数で修理しながら、同時に密かに奇襲する作戦を実行し大成功したというお話。

相手は、大々的に「桟道」を修理しているはずと思い込み、奇襲を企てているとは夢にも思わず。
　

この作戦を応用して、基幹システムの更新などを大々的に進めると同時に、先進的な取り組みを密かに進めるという作戦

保守派からすれば、基幹システム更新の裏で先進的な取り組みが行われているとは夢にも思わず。

あるいは、それこそが真にやりたいことだとは思わず、基幹システム更新と言う大事業に気を取られることでしょう。