両利きの経営、DXと「二刀流」左右両手を自在に使える企業や人材が求められています！

DX推進に「対応できる人材がいない」と、50.6%の企業が回答
（帝国データバンクは企業のDX推進に関する調査　2022年）

特にビジネスとデジタル技術を融合して新しいサービスや商品を創出できる人材。
ビジネスとデジタル技術、DXの世界でも必要なのは、「二刀流」です。

野球界で「二刀流」の軌跡を巻き起こし、世界を驚かせているのは、言わずと知れた「大谷翔平」選手

この「二刀流」、400年以上も前に兵法・剣術の世界で軌跡を巻き起こしたのが「宮本武蔵」
真剣勝負の世界で60戦以上も負け知らず、その実戦から体得した極意を「五輪書」として書き著し後世に残しました。

剣術指南書は他にもありますが、これほど現代まで経営指南書や人生訓として親しまれている書籍はありません。これは「五輪書」に書かれている内容が、兵法・剣術の枠に留まらない普遍的な真理であるからにほかなりません。

彼は、五輪書の中で「二刀流」の真理をこう書いています。

「一命を捨てる時には、武器を残さず役立てたいものである。」

長いものでも勝ち、短いものでも勝つ。太刀の寸法を決めず、どんな武器でも勝ち得ると言う精神、これが二刀一流の道。

つまり、武器＝自分の持てる能力はフルに使う。野球なら投げても勝ち、打っても勝つ。

また、こうも書いています。

馬上、沼、人ごみ等でも、太刀を両手で持つのは具合いが悪い。一方に弓矢などの道具を持つ時も、太刀は片手で使わなければならない。太刀の道は、早く振ることではない。太刀は広い場所、脇差は狭い場所で振るのが道の根本である。

様々な状況において、持てる能力をフルに発揮するには、型に囚われず、自在に使えるようにしなければならないと。

そして、そのためには、
「初心者から、二刀を両手に持って修練するのが正しい。」

二刀を両手に持って使うことが当たり前になるには、それを前提で初心者から修練しなければならないと。

初めに一刀を持つことに慣れてしまうと、途中から二刀流に変えるのは難しいという事です。あの「大谷翔平」選手も学生時代から「二刀流」を始めていますね。

ビジネス書に「両利きの経営」という書籍があります。

一つの事業で成功した企業が、市場変化に対応できず傾いてしまうのはなぜか。それは、成功した一つの事業に集中するあまり、変わることが難しくなってしまうからだそうです。

これを著者は「サクセストラップ」（成功の罠）と呼んでいます。

まさに、一刀に慣れ過ぎてしまい、市場変化に合わせて二刀に変化できない状態です。二刀とは、この場合、既存事業と新事業を指します。

「両利き」とは、左右両手のどちらも利き手のように自在に使える状態です。

「両利きの経営」とは、既存事業と新事業が高い次元で両立している状態。ひとつの成功した既存事業だけに慣れ「サクセストラップ」に陥らないように「最初から二刀を両手に持って修練するのが正しい。」と言えるでしょう。

DXに必要なビジネスとデジタル技術も、最初から常に二刀を扱えるように修練することが正しい。

それにより、既存事業と新事業が高い次元で両立している状態。そして、新事業の創出、特にDXに必要なのは、ビジネスとデジタル技術を自在に操れる「二刀流」人材です。

まさに、「経営の二刀流」です。

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　●企業システム戦略五輪書　地之巻二刀一流と名付ける事
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一命を捨てる時には、武器を残さず役立てたいものである。