そのDXは直球か変化球か？使い分けと連携がカギ！

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直球と変化球は、相互作用によって効果が大きくなる。直球の後に変化球が来たり、変化球の後に直球が来たりすると打者はタイミングを合わせにくくなる。

どんな剛速球でも、それ一辺倒ではいつかタイミングを合わされ打たれてしまうだろう。

そして、直球を主体にするか、変化球を主体にするかで投球の組み立ても変わってくる。

DXにも同じように直球と変化球がある。そして、直球と変化球では、目的や進め方などが異なるものだ。そこを意識した使い分けと連携がカギとなる。

例えば、事業の柱となる基幹システム刷新などは直球にあたるだろう。一方、事業を支えるための周辺システムは変化球にあたる。

それぞれに応じた進め方をする必要がある。例えば、基幹システム刷新などはウォーターフォール型で要件定義をしっかり固めていくのが王道だ。

一方の周辺システムは要件定義を最初から固めすぎずに、柔軟に変更しながら成長させるアジャイル型を採用するなど。

基幹システムの軸がしっかりしているからこそ、周辺システムでは柔軟に変化させていくことができる。

また、周辺システムを柔軟に変化させていくことで基幹システムの融通の利かなさを吸収していくことができる。

直球である基幹システムと変化球である周辺システムをうまく使い分け、その相乗効果で企業システムを動かせば間違いはない。

そのDXは直球か変化球か？

ここを取り違えると戦略を間違う。戦略の失敗は、戦術では補えない。

例えば、周辺システムと基幹システムの連携をガチガチのスクラッチで作りこみ過ぎてしまい、容易に変更や取り換えができなくなっているケースがある。

これでは基幹システム刷新においての足枷にしかならず、本末転倒である。

変化球としての周辺システムは容易に基幹システムと繋ぎ変えられるようにシステム連携ツールをハブとして使用し、アダプタで接続するのがよい。

事業変化に対応して、カーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークボールと自由自在に使い分けられる必要があるのだ。

こうした緩い結合にしておけば、基幹システム刷新においても周辺システムを容易に繋ぎ変えることが可能である。

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●企業システム戦略孫子の兵法　兵勢篇その３
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「三軍の衆、必ず敵を受けて敗なからしむるべきは、奇正これなり。」

大軍が敵の攻撃に対応して敗れないのは、奇襲戦法と正攻法の使い分けによるものだ。