DX銘柄の歩き方～レポートの情報を自社に持ち帰る時の注意事項

美味しい水をお探しですか？
定額制だからお水は使い放題！全て“月額料金”にコミコミ！
利用料金は業界最安値！

経済産業省はデジタル技術を前提として、ビジネスモデル等を抜本的に変革し、新たな成長・競争力強化につなげていく「デジタルトランスフォーメーション（DX）」に取り組む企業を、「デジタルトランスフォーメーション銘柄（DX銘柄）」として選定している。

毎年、様々な企業がDX銘柄として選出され、その取り組み内容が紹介されている。これらの成功事例をどのように見るか。

とても自社ではまねのできるような内容ではないと思うか、よい手本として「よし自社でもやってみよう」と思うか。

経済産業省の発表資料を覗きに来る人の中には、敵情視察の目的で訪れる人もいるかもしれない。もちろん各企業の秘密事項などは無いのだが、どのような取り組みを行っているか、経営陣がどのような考え方で取り組んでいるかを垣間見ることができる。

DX銘柄にエントリーする企業もそのことは十分承知の上で資料を提出しているだろうから、取り組みにおける肝心な所（泥臭いところ）は伏せているだろう。

各社の取り組みを紹介するレポートを読んでみると、実に素晴らしい取り組みとなっており、経済産業省の評価指標に対するポイントが高い。

いずれの企業も経営トップのリーダーシップのもと、しっかりとした目的意識や体制を行ったうえでDXに取り組み、着実に成果を上げている。

そして、その成果の先は顧客満足や社会貢献につながっていることをしっかりとアピールしている。

このようなレポートを読み、DX銘柄のいろんな企業を歩くときには表面的な「美しい」ところだけを見るのではなく、目に見えないところ、泥臭い所も見るようにするとよい。

もちろん、そのような内情はレポートには書かれていないので、あくまで想像の域は出ないのだが、想像力を働かせることが大事だ。

レポートに書かれていることを実行する上での障壁となるようなことは何か、その障壁を克服するにはどうすればよいかなどシミュレーションしてみるとよいだろう。

そのような想像力を働かせないで、レポートに書かれている「美しい」ところだけを鵜呑みにして、自社に持ち込むのは危険だ。

レポートに書かれていることをそのまま真似したとろで、同じようにうまくいく保証はどこにもない、壁にぶつかったときにどうすればよいかわからず頓挫してしまうだろう。

もし、それが競合だったりしたら後塵を拝することとなり、なんとも後味の悪い結果になってしまう。

競争相手はDXに成功しDX銘柄にも選定されているのに、自社はDXへの取り組みがうまくいかずに失敗ということになってしまうだろう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●企業システム戦略兵法三十六計　敗戦の計　第三十三計　反間計
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

反間計（はんかんけい）

敵の間者（スパイ）や内通者を利用する計略を言う。

すなわち、敵の間者に偽情報が流れるように工作して、その結果、敵内部の離間や粛清を図ったり、敵に我の望む行動をとらせるよう仕向ける。

敵の間者を直接に脅迫ないし買収して、いわゆる二重スパイとすることも含む。