目指せ！真のFit To Standard「三方由」

美味しい水をお探しですか？
定額制だからお水は使い放題！全て“月額料金”にコミコミ！
利用料金は業界最安値！

最近の業務パッケージを導入するやり方として「標準機能に業務を合わせる」いわゆる「Fit To Standard」という考え方がある。

過去に業務パッケージを導入した時に、業務パッケージの標準機能を業務に合わせるために大量のカスタマイズやアドオンを開発してしまい開発期間とコストを浪費した苦い経験。

さらに、業務パッケージを更新する時にも無茶な改造が足かせとなり、多額の費用が必要になったり、最悪は導入費用と同等かそれ以上の費用が必要になったりと踏んだり蹴ったり。

導入したベンダにしても改造による契約不適合への対応に四苦八苦してなかなか手離れできなくて苦慮したり利益率が低下したという思いもあろう。

こういった背景もあり、誰が言うともなしに出てきた考え方が「Fit To Standard」だ。

顧客（経営者）にとっては開発期間短縮・コスト削減、ベンダにとっては手離れがよく利益率向上と双方にとっての利害が一致する。

ここで割を喰うのは現場だ。「Fit To Standard」では「標準機能に業務を合わせる」ことが基本となっているから、どうしても現場は現行業務を変更することになるからだ。

もちろん、現行の業務を変更することで「変革」を狙えることもあるだろう。しかし、それが現場にとっては負担となることは事実だ。だから現場も黙ってはいない、強く抵抗する。

結局、経営者もベンダも現場には勝てずカスタマイズを許してしまう。これでは「いつか来た道」、同じ失敗を繰り返すことになる。

「標準機能に業務を合わせる」か「現行業務に合わせ改造する」かの二者択一ではなく、「標準機能と業務を擦り合わせる」という第三の選択肢がある。

これは業務パッケージの標準機能はそのまま使いつつも、その使い方や設定を工夫して業務と「擦り合わせて（Fitさせて）」いくアプローチだ。その過程で現行業務の方も現場が受け入れ可能な範囲で変更する。

これに似た考え方が製造業で言うところのマス・カスタマイゼーションだ。

標準部品を組み合わせて顧客の多様な要求仕様を満足する製品を創出し、一見、個別受注生産でありながら、大量生産のような高効率化を目指すという相反する生産形態の両立を実現する。

例えば、ハーレーダビッドソンの組み立てラインには一台として同じバイクは並んでいないと言われている。

このアプローチに必要なのは、標準機能と業務（要求仕様）の双方の深い知識及びデータモデルの知見と組合わせの工夫、アイデアを創出できる柔軟な発想や洞察力。

さらには、現場（要求者）との擦り合わせ（Fitting）ができる高いコミュニケーション能力だ。

つまり、非常に高いスキルが要求される。「標準機能に業務を合わせる」などという単純かつ頭ごなしの固い考え方や姿勢では難しい。圧倒的なDX人材不足と言われる日本企業においては、導入企業にもベンダにも手薄だ。

しかし、経営者もベンダも現場も幸せになれる「三方由」の「真のFit To Standard」を目指すべきだ。その最初の第一歩は、諦めずに希少なDX人材を探すところからだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●企業システム戦略　孫子の兵法　虚実篇その５
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

人を形せしめてわれに形なければ、われは専にして敵は分かる。われは専にして一たり敵は分かれて十たらば、これ十をもってその一を攻むるなり。