経済産業省は2025年と言うけれど、貴社の崖はいつ？

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2025年も6月を迎え、いよいよ2025年の崖っぷちが目前に迫ってきた。多くの企業は十分な備えもまだまだのよう。

もう時間切れと諦めてしまうのか、それとも最後まで活路を探るのか。

はたまた、そんな崖などあるはずがない大丈夫と達観しているのか。

2025年と言うのはあくまで経済産業省の統計的な予測で、全ての企業が2025年が崖と言うわけではないかもしれない。

しかし、いずれは崖に遭遇する。貴社の崖はいつか？

崖とはレガシシステムが破綻して経済的成長が失速する時だろう。

おさらいまでに経済産業省が言う2025年とは、大手ERPのサポート終了時期やレガシシステムの運用保守を担うITエンジニアの高齢化による大量退職などが2025年から始まるということらしい。

その点で言えば、すでにサポート終了時期の延期がアナウンスされ、多くの企業では70歳までの就業機会確保が法的に義務化されるなどで2025年の前提は無くなっている。

では、2025年の崖は解消して将来の不安は全く無くなったのかと言うと、そんなことはない。

数年間の延命がされただけで、「崖」は歴然と存在する。ただし、それは各社ごとに時期が異なるだろう。

そもそも老朽化したERPなど使っていないとか、メインフレームを代表とするレガシシステムなど保持していなければ、別の「崖」が存在する。

あるいは有償の延長サポートをギリギリまで引っ張れば10年くらいはまだ延命可能だし、その先でも塩付して事業継続に支障がなければ問題は起きない。

だましだまし延命して延命して、それでもいつかは限界が来る。その限界こそが貴社の「崖」だ。

レガシシステムを塩付にしたまま、事業を成長し続けるというのは考え難い。おそらく、不可能だ。

その時に「崖」をどのように乗り越えるかが、その後の命運を分けることになるだろう。

崖をなんとか乗り切って、将来も持続的成長を続けることができるか、それとも失速して廃業に追い込まれるか。

今からでも遅くはない、自社がいつころ崖を迎えるのか、そしてどのように乗り越えるのかをしっかりと見極める必要がある。

不確実で予測不可能な時代に先のことは分からないと言うが、ことレガシシステムに関しては、確実に崖は訪れることが明確だ。

そして、サポート終了時期がいつころか、ITエンジニアの高齢化による大量退職がいつころかは、概ね予測可能だ。

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企業システム戦略　五輪書　火之巻　渡を越すという事
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渡を越すというのは、例えば、海を渡るのに瀬戸（狭い所）や四十里五十里という長い海を越したりするのを”渡”という。

人間が世を渡るにも、一代のうちには渡を越すという場面が多い。