DX戦略の策定に当たっては、製造DXの現況を察知せよ!

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「2025年版ものづくり白書」は日本の製造業に関する現況を知るのに役立つ情報だ。

とかくメディアのニュースはウケを狙ったようなところがある。例えば、DXなども周りは相当進んでいて取り組んでいないと遅れているという危機感を持つ。

コロナと時もそうだったが、メディアは危機感を煽る方向に傾倒するという性質があるようだ。

あながちデタラメと言うわけではないが、メディアのニュースだけを見ていると必要以上に踊らされるというリスクはある。

ちなみに、「ものづくり白書」は、経済産業省、厚生労働省、文部科学省が共同で発行する「ものづくり基盤技術振興基本法第8条」に基づく年次報告だ。

製造業（ものづくり）に関する基礎データや当年の課題、政府の取り組み、モノづくり振興施策集などが報告されている。

「2025年版ものづくり白書」では製造業のDX、いわゆる「製造DX」についても触れており、現況を知ることができる。

業務別のDXへの取り組みでは、事務処理、生産管理、製造、受注、発注、在庫の管理等が対象となっている。

会社の規模別取り組みでは、従業員数301人以上の企業と従業員数50人以下の企業では2倍ほどのポイント差が出ている。

「CAD/CAM」「ロボット」「制御技術」など製造工程でのDXも進んでいる。特に大手企業では1/3がAIを製造工程で導入している。

こうした取り組みによって8割以上の企業が業務改善において、なんらかの効果を感じているようだ。

DXの推進者は「工場長、部門のリーダー」が最多、次いで「経営トップ」、「デジタル技術に精通した社員」である。

中小企業はトップダウン、大企業はボトムアップでDXを推進する傾向にあるようだ。DX人材はあいかわらず不足しているが、OJTによる社内育成で賄っている企業が多い。

DXの定着化には「ビジョン、目標の社内での共有」が最多で、その他にはマニュアル作成、社員研修などに取り組んでいるが、特に何もしていない企業も一定数ある。

製造業界や同業他社の現況を把握した上で、その意図を察知して、その位置付けに応じて、自社の戦略を練って先手をとることだ。

焦る必要はないが、遅れをとることの無いよう適時適切なDX戦略を練らなければならない。

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●企業システム戦略　五輪書　火之巻　景気を知るという事
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景気を見るというのは、集団戦において敵の勢いの波を知り、その意図を察知し、その場の位（位置付け、位取り）に応じ、

敵の景気（状態）を十分見分け、自軍をどう仕懸けるか、この兵法の真理で確実に勝つというところを会得して、先手をとるところの機敏を知って戦うことである。