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◆新技術を使用する場合のメリット・デメリットは?

企業システム戦略

◆新技術の光と影
 最近のIT革新はめざましく、次から次への新技術が出てくる。はたして、それは本当に役立つのか。その答えはYesでもあり、Noでもあるというのが正直なところだ。例えば、インターネットを介して 自宅から、公立図書館の蔵書を検索できるようになったことは、本当に便利だと思う。一方で、マイクロソフト社のオフィスソフトなど、新機能の半分も使っていない。5年前のワープロ機能でも、十分に仕事に支障なく使える。

 とかく、雑誌やIT業界は、新技術を売り込みたがるものだ。また、実際のシステムに適用し「実績」を作りたいのだ。それが、顧客のシステム開発案件の中で適用できるなら、それは、お金をもらって実証実験ができるのであるから、こんなおいしいことはない。そこで、顧客の要求仕様を実現する為に、さまざまな理由をつけて、新技術を採用すれば「こんな、いいことがありますよ。」といって売り込みをかける。それが、必ずしも顧客の利益にならない場合がある。

 必要も無いのに、新技術を採用してプロジェクトが遅延したり、余分に開発費用をとられたりしないように、それらの新技術が本当に役立つかを、自社の立場から考えなければならない。その時に大切なのは、表面的な技術論ではなく「ITの本質」で述べたように、「読み・書き・そろばん」に対して、どこが、どのように、良くなるのか。時間的・空間的に、優位になるのか。その優位性は、自社のビジョンを実現するために、どのように役立つのか、必要としているのかを考えるのである。

 例えば、情報をリアルタイムに共有できる新技術では、時間的・空間的な制約を超えて情報共有が実現できるが、それがビジョンの実現にとって、ビジネス上で、どんな優位性をもたらすのかを考えれば良い。営業マンが入手した情報を、社外からリアルタイムでシステムに入力し、社内で共有できることが、競争優位をもたらすのか。そうでないなら、翌日出社して、机のパソコンから入力すれば良く、新技術を採用する理由はない。

 単に新技術を採用した、画期的なシステムを構築したいという「思い」だけで、仕様書に「携帯端末を利用し、社外からのデータ入力ができること」などど書くのは、業者にとっては願っても無いことである。それよりは、「24時間以内に、営業情報をシステムに入力できること。」と書くほうが良い。あくまで、ビジネス上の目的だけを示して、それを実現するために、どんな技術を採用するかは、業者に提案させて、その中から取捨選択 すれば良い。

 既存の技術を使った安価なシステムを提案する業者と、新技術をふんだんに取り入れた、革新的な高価なシステムを提案する業者と、どちらを選ぶべきかは、あなた次第である。しかし、「最小の投資で、最大の効果を生む、儲かるシステム」を構築したいなら、おのずと答えは明快である。ご親切に、お金を出して業者の実証実験に協力し、儲けさせることもなかろう。もっとも、新技術の最初の適用事例となって、広告塔になるかわりに、開発費を値切るという荒業もないではない。この場合、自社の知名度や業界への影響力がものを言う。

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