兵法

兵法

組織を勢いつけるには、周到な準備の上に機を見て一気に発動し、統制を乱さぬこと

組織を勢いつけ発動するには、勢いをしっかり貯めて、一瞬の間に放つこと。そして、混乱しても統制を保つこと。特に大きなシステムではベクトル合わせに注力して勢いが分散しないようにすること。それにはシステムの各構成要素や機能が、最終目的に対して因果関係で連鎖している必要がある。
五輪書

小手先のデジタル活用を積上げても、変革「DX」には至らない

秋猴(しゅうこう)の身とは、手を出さぬという気持ち。敵へ身を寄せていく時、少しも手を出す心無く、敵が打つ前に、身体を早く入れてしまうこと、何事においても小手先はだめ。小手先のデジタル活用を積上げても、身を入れて抜本的な取り組みが無いと変革「DX」には至らない。
兵法

複雑で多様化する顧客ニーズには、シンプルな基本要素の組み合わせで対処する

色や光などひとつひとつは単純でも組み合わせにより多様に変化する。翻って、複雑で多様化するニーズには、シンプルな基本要素の組み合わせで対処するとよい。例えば、モジュラーデザインとマス・カスタマイゼーション。あるいは情報処理の入力・処理・出力。
五輪書

しっかりとした目的意識を持って取り組めば、継続的改善につなげることができる

打つとあたるは違うもの。どのような効果が出たとしても意図せずに、たまたま得られた効果であれば、それは「あたる」ということ。「打つ」というからには意図を持って、しっかりと行動すること。たとえ思ったような成果があがらなくても、意図して行動した結果であれば、その原因を分析して継続的に改善することができる。
兵法

正攻法をもって相対し、臨機応変に奇策を使って勝つ!

大抵の戦いは、正攻法をもって相対し臨機応変に奇策を使って勝つ。したがって、うまく奇策をつかう組織は行き詰るところがない。まずは正(基本)がしっかりしていること。その上に奇(応用)を臨機応変に使えるのが強い組織、強いシステムである。そのようなアーキテクチャを設計すること。
三十六計

失敗が判明したら力の残っているうちに速やかに撤退して起死回生の一発逆転を狙う作戦

明らかに失敗だとわかったらダラダラと続けるのではなく、力の残っている間に全面的に撤退して起死回生の一発逆転を狙う作戦。完全に力を失うまで続けるのは敗北だが、意図して撤退するのは敗北ではない。最後の最後で形勢逆転も十分あり得る。
三十六計

大きな課題には小さな改善を連鎖的に講じて大きな成果につなげること

取り組みべき課題が大きすぎて明らかに劣勢の場合は、正攻法で攻めるのではなく、小さな作戦を次々と連鎖させて大きな勝利を得るほうが得策である。つまり、一発のホームラン、一発の右ストレートを狙うのではなく、ヒットの連続、ジャブの連続で勝つ作戦「アジャイル」
三十六計

窮地に追い込まれときの奇策が「苦肉計」自虐的態度で信用を勝ち取れ!

窮地に追い込まれ敗戦が色濃くなってきたときの奇策が「苦肉計」。 ”人間というものは自分を傷つけることはない”、と思い込む心理を利用する。この計略を成功させるには自然の流れの中で刑罰を受けるように仕向けることである。
五輪書

真に強力なシステムは環境変化に即応して、個々の要素が独立して自在に動くことができる

市場や競合相手の出方に応じて、組織体制を整えてビジョンと戦略を示したら、後は個々人が自律的に動いていけるような経営を「アメーバ型」経営と言う。このようなシステムを採用している指揮者のいないオーケストラとしてオルフェウス室内管弦楽団も有名である。
兵法

情報収集・分析で虚実の駆け引きに長ずれば、容易に撃破することができる

相手の虚を、こちらは実を持って撃つので、まるで、石に卵をぶつけるように簡単に撃砕できる。「虚」とは、スキのこと。情報収集・分析をして、市場・競合・自社の「虚」「実」を見分け、虚実の駆け引きに長じることで、スキを突いた「ニッチ戦略」などが生まれる。