製品やベンダの選定では、縁を味方につける！

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何事にも縁があるようにシステムの世界にも縁がある。そもそも、システムは繋ぐという意味もあるから縁がある。

製品やベンダを選定するにもメリット、デメリットの比較評価だけではなく、縁がある。数ある選択肢の中から何を選ぶか。

その時に縁を味方につけて良い選択ができるようにしたいもの。例えば、縁を味方につけるとちょうど製品選定の時期に新しい製品やサービスが発表されたりする。

逆に縁がないと選定後にそういうことがおきる。

これまでオンプレミスしかなかった製品を選定し、ライセンス契約を終えるころにクラウド版が発表されるなどだ。

クラウド版ならインフラやライセンスなど初期投資を必要最低限に抑えてスモールスタートが可能だ。初期投資が小さければ、使ってみて問題があればサンクコストに捕らわれずに他への転換も容易になる。

ベンダの選定においても縁は重要だ。

縁があれば相性の良いベンダに巡り合えるが、縁がないと契約後にいざプロジェクトを始めてみるとなんだかしっくりこないという感じが生じることがある。

選定段階では表面的な情報しか得られないことも多く、実際に一緒に仕事をしてみないと相性の良し悪しはわからないものだ。

なんとなく双方にギクシャクした感じが漂いつつプロジェクトを進めているうちに、ベンダのプロジェクトリーダ的立場の要人が離脱するなどして要員交代が起きる。

まさに「縁がなかった」ということがプロジェクトが始まってから露呈する格好だ。そうなると次の交代要員とて縁があるかないか懐疑的になる。

製品発表にしても、要員交代にしても、突然に降って沸いたように思うが、舞台裏を聞いてみればそうでもない。一部にはそういった動きが早い段階で周知されてるものだ。

「縁を味方につける」には、ビジョンや戦略などの軸は一本しっかりした上で、そういった予兆や変化に敏感になり、動きがあれば柔軟に対応していくことが重要だ。そうすれば良い製品やベンダに絶妙のタイミングで巡り合える。

予兆や変化に鈍感で、動きがあっても変に拘ってそれまでの考え方に固執したり、態度を頑なにしていたのでは「縁を味方につける」ことは難しい。

製品にしてもベンダにしてもスルッと逃げられてしまう。

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●企業システム戦略　五輪書　水之巻　縁のあたりといふ事
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自分が打ち出す時に、敵が打留めよう、張りのけようとする時、自分は打ち一つで、頭をも打ち、手をも打ち、足をも打つ。太刀の道一つで、いずれなりとも打つところ、これが縁の打ち也