プロジェクト管理は変革であっても普段通りに歩めばいい

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いざDXだの、変革だのとプロジェクトを立ち上げるとついつい肩に力が入って、いつもと違った歩みになりがちである。

プロジェクトは非日常であり、決められた期限までに成果を出すことが求められるからなおさらそうかもしれない。

いままでにない価値を生み出すとか、新しい商品やサービスを生み出すとかのミッションを与えられたプロジェクトではなおさらだろう。

なんか違ったことをしなければいけない、なんか新しいことを考えなければいけないというプレッシャーが、時に一足飛びに成果を狙ったり、浮足立って考えがうまくまとまらなくなったり、あるいは必要以上に慎重になり過ぎて身を低く構えすぎたりしてしまう。

しかし、焦ってみたところで思うようにアイデアが生まれるはずもない。焦りが焦りを呼び、悪い方向へと進んでしまう事も。

Fit to standard で、市販パッケージの標準機能に業務を合わせれば、一足飛びに業務の高度化が図られるのだろうか？

経営者はそう思っていても、現場は現行業務をそのまま標準機能で実現するにはどうすればよいかと模索し、浮足立つ。

なんとか現行業務を踏襲しようと腰を低くして、果てはパッケージを踏みつけるようなことまで考えだす始末。

そんな勇み足では、変革だとか新しい価値だとか生まれるどころか、今よりもさらに悪い状況へと追い込まれる恐れがある。

そうではない。プロジェクトでも日常の業務における普段通りの歩みで行けばよい。常に左右の足を交互に出して、歩みを止めないこと。片方の足ばかりに意識を集中し過ぎて不自然な歩みにならないこと。バランスが大事だ！

そうした普段通りの歩みの中にこそ、思わぬ妙案が潜んでいるものだ。少しも焦る必要はない。ローマは一日にしてならずのことわざがある通り。

そして、改革は「重荷を背負いて遠き道を行くがごとし、あせるべからず」、重い荷を背負いながら飛んだり跳ねたり、浮足立ってしまっては疲れるばかりで長く歩み続けることはかなわない。

怪我をして歩みを止めてしまえば、それまでの苦労は水泡と帰すだろう。

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　●企業システム戦略　五輪書　水之巻　足使いの事
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足使いは、ことによって大小、遅速あっても、常に歩むが如し。飛び足、浮き足、ふみすゆる足の三つは、きらう足也。

足使いは、陰陽の足が肝心。陰陽の足とは、片方の足ばかりを動かさないこと。きる時、引く時、受ける時も、右左右左と踏む足也。