【混乱は変革の母】意図的に混乱を起こし一度、不安定な状態に置くこと

美味しい水をお探しですか？
定額制だからお水は使い放題！全て“月額料金”にコミコミ！
利用料金は業界最安値！

大きくルールや仕組みを変える時に大小の差はあっても混乱は必ずあるもの。より大きな変化に対しては、混乱も大きくなりがち。

どうしても混乱を避けたいのであれば、徐々に少しずつ変えていくことになるが、それには長い時間が必要になる。混乱のリスクが低減されるものの、長い時間の先にその変化が時代に合ったものであったかどうかというリスクがある。

変化に際して混乱が起きるのは、いままでと違ったルールや仕組みに対する抵抗もあるが、それだけではないだろう。そもそも新しいルールや仕組みへの理解や認識が不十分と言うこともある。例え、導入教育をしたとしても。

大きく変われば変わるほど、これまでと異なるルールや仕組みについて学んだとしても、それが直ぐに腹落ちするわけでもない。頭では理解できたとしても、実際の行動に適用する場合に古いルールや仕組みを適用してしまう事もある。

新しいルールや仕組みに体が慣れて安定的に動けるようになるまでは、ミスも増える傾向になる。このような状況がストレスになって、元に戻ろうとする力も働く。

しかし、その復元力に抵抗して新しいルールや仕組みを適用していかなければならないこともストレスになる。このようなストレスを難なく克服していける人もいれば、そうでない人もいる。そういう人達が混在することによるコミュニケーションなどに混乱も生じる。

変化の前にどれだけこういった混乱への対応、リスクを想定して計画として織り込んでおくかが重要だ。ある程度、混乱に対して心の準備ができるので、不安になったり、イライラしたりすることが少なくなる。

「混乱は変化の母」と捉え、うまく魚（目的）を捕まえることだ。何のためにルールや仕組みを変えるのか、目的をしっかり押さえておけば、混乱は想定範囲内という事になる。

さらに一歩進んで、混乱を意図的に起こすという計画でもいい。古いルールや仕組みが長く使われ続く場合、それらへの執着や慣習が強くなっていることがある。その場合、新しいルールや仕組みへの変化が難しい。

普通にやっていたのでは、復元力が強すぎてなかなか変化が進まない。少し進んだとしても直ぐに元に戻ってしまう。例えば、鳴り物入りで導入したITシステムが１～２年で「使われない」システムになるケースだ。

システムには安定状態に戻るという性質がある。慣れ親しんだ古いルールや仕組みは安定しているので、そちらに戻ろうとするのは自然な動きとなる。

これを断ち切り前に進むために、あえて混乱を起こし安定状態から一度、不安定状態にしてしまうということ。そして、新しいルールや仕組みで安定状態になるように持っていくこと。

以前からなかなか進まなかった「ペーパーレス化」が、コロナ禍で一気に進んだ感があるが、これは意図的ではないにしてもコロナによって混乱が引き起こされ、「ペーパーレス」のほうが安定した状態となったからではないだろうか。

一度、「ペーパーレス」で安定してしまえば、紙に戻ることはまずないことは周りの状況を見ればよく分かる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　●企業システム戦略兵法三十六計　混戦の計　第二十計　混水摸魚
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

混水摸魚（こんすいぼぎょ）「水を混ぜて魚を摸（と）る」

水をかき混ぜて魚が混乱しているときに、その魚を狙って捕まえるという意味。