愚を装って有効な提案を引き出せ！

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エンジニアやコンサルタントの方々といっしょに仕事をする時は、彼らの知見を活かした有効な提案を引き出したいもの。

それには検討の視野を狭めないよう、様々なケースを考えてもらえるように働きかけることだ。

「我が社」の方針ややり方にあまりこだわらないほうが良い。「我が社」流にこだわってしまうとどうしても、会話の中で推しが強くなってしまう。

頭から”「我が社」の方針はこうなのでこうしたいです！”と言い切ってしまうのは、歯切れは良いが、検討の視野を狭め様々なケースを考えてもらう余地を奪ってしまうことにもなる。

確かに「我が社」の方針は重要である。そのことには間違いはないし、ここがブレてしまうのはまずいだろう。しかし、方針を踏まえたうえで「やり方」、ハウツーはいろいろあるはずだ。

唯一無二の方法とは単なる「我が社」の思い込みにすぎず、外部の目から見れば他にもっと上手いやり方がある可能性だって否めない。

この「外部の目」が貴重であり価値があるところだ。単に「我が社」のやり方をそのまま実装する作業者にしてしまってはもったいない。

それでは、せっかくの改善のチャンスを自ら奪ってしまうことにもなりかねない。長年慣れ親しんだ「我が社」のやり方には、思い入れやこだわりもあるだろう。

しかし、それを頭から強く推しすぎるのは考え物だ。

「我が社」の方針ややり方を説明するのは必要なことであるが、「これが最善のやり方かは分からない。ぜひ、外部の目から見て他に上手いやり方があればいくつか提案してほしい」と一言添えてみてはいかがだろう。

その上で出てきたいくつかの提案を検討してみて、それでもやっぱり「我が社」のやり方が肌に合っているというなら現行踏襲でもかまわない。

その場合は、検討の過程やメリット／デメリットを共有して協議納得の上で採用するようにしたい。さもないと次回以降の提案を受けられなく可能性がある。

せっかく提案しても、結局は「我が社」流に落ち着くとみれば、提案の動機付けが薄れてしまうからだ。

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●企業システム戦略兵法三十六計　併戦の計　第二十七計
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仮痴不癲（かちふてん、痴を仮りて癲わず）

愚か者を装って相手に警戒心を抱かせず、時期の到来を待つ。