あらゆる要件の組合せを想定せよ！

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要件を整理する段階でどれだけの組合せを想定できるかが、その後の成否を大きく左右する。

ひとつでも多くの組合せを想定していれば、何事も「想定どおり」となるわけだから判断に迷いがなく動きが速い、遅れを取ることがないのだ。まさに無念無想の境地

それでは、どうやったら「あらゆる要件の組合せを想定」することができるのだろう。実はそれほど難しもなく、特別な能力が必要なわけでもない。

まず、思いつくまま要件を列挙してみる。これは、日常的な業務を思い起こせば難しくはないだろう。次に、その要件を5W2Hで整理してみる。

おなじみの5W2H。誰が、いつ、どこで。。。というやつだ。

例えば、「注文を受ける」という要件があったなら、誰が、いつ、どこで。。。と5W2Hを整理していくわけだ。次に5W2Hのそれぞれにケースを列挙する。

「誰が（Who）」であれば、営業マン、電話番、社長、サービスマンetc.などいくつでも思いつくだけ列挙すればよい。万に一つの可能性でもあればリストアップする。

「どのように（How）」は、実施手順とその実施条件を列挙する。「～の条件が成立した場合には、～を行う。」のような感じだ。そして、条件が成立しなかった場合の実施手順も列挙する。

ここまでくれば、あとは単純作業。5W2hと条件成立と不成立を掛け合わせれば、ほぼ全ての組合わせを網羅できる。

何故（Why）のケースｘ誰が（Who）のケースｘいつ（Where）のケースｘどこで（Where）のケースｘ何を（What）のケースｘどのように（How）のケースｘ成立と不成立のケースｘいくら（How Much)のケース

Ex. Why:5xWho:5xWhen:5xWhere:5xWhat:5x(How:5xYesNo:2)xHowMuch:5

全ての組合わせを列挙したら、発生確率の高い順に並べてみればよい。明らかに発生確率が低く、ほぼ発生しないような組合せは要件から除いてもよいだろう。

運用開始までの期間とリソース（人・もの・金・情報）を鑑みて、発生確率の高いものから順に計画に落とし込む。オーバーフローした要件は、運用開始以降に順次、アップグレードしていく。

あるいは発生確率の高い順に要件を細かく分割して、アジャイル的にイテレーションしてリリースを繰り返していくという方法も考えられる。

このように整理しておけば、忘れていた新たなケースが発覚しても優先順位リストのどこに位置するかで、「ところてん方式」でどの要件を後送りにするか、後送りできないなら運用開始時期を後送りにするか、リソースを追加するかなど、それほど思い煩うことなく無念無想で対応が可能だ。

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●企業システム戦略五輪書　水之巻　無念無想の打ちという事
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敵も打ち出そうとし、自分も打ち出そうとした時、身体も打つ身体、心も打つ心になって、技が無意識に、空（くう）の状態から、敵より一瞬後に、敵より早く、強く打つこと。

これを無念無想といい、一番大事な打ちである。