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業務システムの開発期間はどれくらいが妥当だろう
過去の調査実績データから見ると オンライン画面では1画面1人月だそうだ。
平均的な規模の1画面は、8FP(ファンクションポイント)
平均的な生産性は、20時間/FP
よって、8FPだと160時間(1人月)となる。
この期間には、要件定義から総合試験までの 全ての工程が含まれている。
20時間の各工程の時間配分は以下の通り。
要件定義(5時間)
外部設計(3時間)
内部設計(3時間)
製作(5時間)
統合試験(3時間)
運用試験(1時間)
10画面であれば、10人月なので単純計算なら 一人でやれば10ヶ月、5人なら2ヶ月となる。
さて、ここであるチームに5人メンバーがおり、各人は一人で全工程を遂行する能力があるとする。
そして同様な規模のプロジェクトが5件ある。
各プロジェクトを5人がそれぞれ担当し、10ヶ月並行して遂行するか。
もしくは、5人で一つのプロジェクトを2ヶ月で完了し、10ヶ月で順に全プロジェクトを完了するか。
どちらが得策だろうか。
「得策」というのは至極曖昧な言い方なので、ここでは、より成果が早く得られると考えてみる。
すると前者は10ヶ月後にならないと成果はゼロ
それに対して、後者は2ヶ月後に1つ、4ヶ月後に2つと成果を得ることができる。
早く成果を得ることができれば、早くフィードバックを得る ことができ改善も早くできる。
同時並行で複数のプロジェクトを進める方が「得策」と 思いがちであるが、実際にはそうではない。
システムは少しでも成果を早く出すことが重要で、 長期に渡る開発期間はデメリットが多くなる。
社内の業務システムの第一義は、成果を得ること。
完璧な品質を追求することではないはず。
開発期間が長期化すれば、内外の環境が変わったり、利害関係者が変わったりして、当初の要件が変更される確率が高くなる。
そうなれば、10ヶ月過ぎても何ひとつシステムは完成せず、成果を得るのがどんどん先送りになってしまう。
VUCAの時代、これがどれほど高リスクなことかは推して知るべし
ビジネスのスピードと変化についていけないシステムなど 無用の長物になりかねないのだ!
もちろん、上記の例は単純かつ極端な例ではあるが、諸々の条件とリソースを勘案し
可能な限り「開発期間は短めに」設定するのがよい。
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●企業システム戦略 孫子の兵法 作戦篇 その4
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「兵は勝つを貴び、久しきを貴ばず」
戦争は、勝つことを貴しとするが、長期化は貴しとしない。
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