残念なPoCにしないために一番大事なこと

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PoC（Proof of Concept：概念実証）は未知の新しい技術や仕組み、制度などの実現可能性を確かめるために行われる。DXなど先の読みにくい取り組みおいて、大きな損失を避けることができるという点で有効な手段である。

特に組織変更などを伴う場合、いきなり全社的な組織変更を実行してしてしまい、後戻りできなくなるような大きなリスクを回避することができる。

一方で、新しことに挑戦しようとPoCを始めてみたものの躓いたり、踏みとどまったりしているケースも少なくないようだ。そもそも、「PoCの失敗」とはどういう意味なのだろうか？未知の領域に挑戦するのがPoCであるなら失敗するのが当たり前、最初から成功するならPoCなどやる必要はないはずである。

実は「PoCの失敗」とは、新しい技術や仕組みの失敗を言うのではない。せっかく、PoCをやっても次につながらないような「やる意味のないPoC」のことである。例えば、目的不明なまま技術検証だけを外部に丸投げして、結果だけに一喜一憂する。それで失敗したらそれで打ち切りとする。PoCの結果を深堀して次につながるような知見を得ようとしない。最初から失敗することが前提で「失敗しても痛くないし」と安易に始める。

こうして、取り敢えず新しい技術に挑戦したけどうまくいかなかったからとお茶を濁すためにやっているようなPoC

こういった「残念なPoC」にしないために一番大事なことは、「きっちりとけりをつける」ことだ。

初めから失敗前提で逃げ道を用意しておいて安易な気持ちでPoCを始めないこと。PoCは単なる「お試し」ではない。結果が失敗であれ成功であれ、次の戦略に結び付けていかなければならない。その為の知見を得ることである。

「きっちりとけりをつける」ためには、どういうけりをつけたいのか目的を明確に持つ必要がある。そして技術面などで外力を活用するにしても結果はしっかりと受け止めて原因分析と解決の方向性にメドつけすること。

決して、結果のみに一喜一憂して失敗をうやむやにしないこと。やめるならやめるで、その理由（原因、時期、環境等）を明確にしておくことだ。もし、時期や環境が変わったら速やかに再挑戦できるように。

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　●企業システム戦略兵法三十六計　混戦の計　第二十二計　関門捉賊
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関門捉賊（かんもんそくぞく）「門（もん）を関ざして賊を捉（とら）う」
　
「関門」すなわち敵の退路を断ち、きっちりと追い込んで、「捉賊」包囲殲滅する戦術。

我が敵より十分に優勢であれば、窮鼠猫を噛む可能性を恐れる必要は無いので敵を包囲殲滅できる好機を逃してはならない。