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◆第三者による監理、助言の重要性とは?

システム開発

◆第三者による監理、助言
 システム構築において、やはり専門知識においてユーザ企業は弱者である。例えば、ハードウェア能力にしても、業者から、レスポンスを確保するためには必要ですと言われれば、高価であるとは思いながらも購入するしかない。例え、後でもっと小さい能力のハードウェアでも良かったとしてもしかたがない。

 ソフトウェアにしても、「できません。」と言われれば、納得できなくても、あきらめるしかない。後で、別の業者に、こうすれば、できますよと言われて悔しい思いをしたとしてもだ。また、要件定義や要求仕様に漏れやミスがあってもそれを親切に指摘してくれる業者もいれば、「仕様書どおり」に作りましたと知らん顔の業者もいる。後で仕様書の漏れが見つかれば、やはり、追加費用を用意して改修しなければならない。

 もちろん、業者と対等に渡り合える技術力を持つのが理想であるが、ITの高度化により、餅は餅屋ということにも利がある、また、本業でないIT技術者を、業者と同等のスキルまでに育成するために教育投資をするのは、現実的ではない。これでは、建築業者と同じ知識を、施主が身につけてから家を建てよというのと同じである。そこで、欠陥住宅防止においては、第三者の建築士による工事監理、建築検査を実施することが推奨されており、役所の検査も義務つけられている。

 こうしたことを考えると、社内に、システム構築に長けたシステム部門なり、システム要員を確保できない場合は、やはり、第三者による監理や助言が必要になる。これは、コンサルタントのように調査、分析だけで後は宜しくということではなく、システム構築の企画から運用までの全工程に渡り工事を監理し、助言をあたえることができる専門家のことである。経済産業省のITコーディネータ制度も、こういった目的で制定されたもので ある。

その他、地域振興センターなどでも、IT化支援を目的とした専門家派遣事業を展開している。こういった支援制度を利用して、業者任せのシステム構築ではなく、主体性を持ったシステム構築を実施するべきである。また、このような制度を実効性のあるものにするために、建築士法や建築基準法と同等の法制度が、システム構築に対しても整備されることを望む。欠陥住宅のように即、人命には関わらないが、これだけ欠陥システムが社会問題化しているのであるから、もっと厳しくてもおかしくはない。

 監理のポイントとしては、要件定義書要求仕様書のチェック、システムの内容と規模に応じた業者探し。余談になるが、この業者探しは、お見合いに似ているかもしれない。結婚相手は、自分で探すのが一番という考え方もあるが、結構、自分にあった相手を探すのは大変な事である。自分のことも良く分からないが、相手の事も良く分からない。そこで、仲人が間に入って「摺り合わせ」を行う。

 システム構築の場合も、多分に人的要素の影響が大きいので、最適な業者を探すのは重要である。しかし、これから構築するシステムの技術的、業務的、経済的、距離的、運用保守等の特徴を抑えて、それに会う業者を探すのは、骨が折れる。そこで、とりあえず身近に付き合いのある業者に声を掛けるということになっていないだろうか。最小の投資で最大の効果を得るシステムを構築するなら、この業者探しは慎重に行うべきで、専門家による仲人をお願いしては、いかがだろう。

 さて、話を戻すと、次に見積書のチェック及び業者とのネゴ支援、各レビューへの参加によるチェックと助言、プロジェクトの進捗状況把握改善勧告、納品検査における品質の専門的チェック等を、必要に応じて依頼するとよい。この時、ユーザ企業の立場で考えつつも、業者から独立した第三者として公平な立場でのチェックと助言を与えることができ、ユーザ企業と業者との良好な関係を築けるような人材が理想である。

 一方的にユーザ企業の肩を持ってしまうと、業者との信頼関係が築けず、結局、ユーザ企業にとっても不利益を被ることになるし、反対に、業者に依存していると、どうしても評価が甘くなりがちである。建築士の場合でも、建築会社などに、設計下請け業務で依存している建築士では、第三者としての公平な評価をし難い傾向にある。このようにバランス感覚に優れた専門家を探す事は、決して容易ではないが、探せば必ず見つかるので信頼できる人物に巡り合うまで地道に情報収集して欲しい。ITコーディネータ協会日本ITストラテジスト協会中小企業診断協会など、専門家どうしの団体もあるので相談してみてもよい。

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