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◆SCM成功のポイントとなる日本文化とは?

企業システム戦略

◆SCMと日本文化
 SCM(サプライチェンマネジメント)は、欧米の経営手法として紹介され、導入している企業もあるが、在庫削減納期短縮の相反する課題の両立を考えるとき、夏目漱石が、「草枕」の冒頭で述べている言葉を思わずにはいられない。「山道を登りながら、こう考えた。知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかく、人の世は住みにくい。

 SCMでは、全体最適を謳いながら、やはり部分最適も大切だという。結局、欧米式のYES/NOでは、うまくいかなくて、その中間を考えるバランス感覚が必要だと言っているわけだ。これは、日本人が得意としてきた文化そのもの。SCM推進においては、かならず供給連鎖にとっての全体最適と、各企業の個別最適の利害が衝突する。ここを、うまくバランスさせないとうまくいかないが、これは理屈だけで割り切れるものでもなく「Win-Winの関係」とは、口でいうほど簡単ではない。

 おすし屋さんが、注文を受けてから市場に刺身を買いに行くのでなく、事前に寿司を握って注文を待つのでもない。どこまで、準備して置けば良いかというのは、相手のことを考えて機敏に触れるという日本文化そのものである。欧米の高額なSCMツールを使って需要予測しながら、予測が外れて巨額の赤字を出した大手メーカは、そういった日本文化の機敏を忘れてしまったのだろうか。

 また、最近流行している宮本武蔵は五輪の書の中で、変幻自在に動くためには、相手の動きを予測するな、予測すると虚をつかれたときに、予測がはずれ負けると言っています。変幻自在に動くためは、自分はいつもであり、平常心を失わないこととも言っています。この不確定な時代を、変幻自在に生きて行くには、こうした日本文化を今一度、見直して見る必要があるのではないだろうか。こういったことも考えながら、SCMツールの導入も考えたい。

 たしかに作れば売れる時代ではなくなった今、ビール会社でなくとも、需要を科学的に予測することを考えることは、悪いことではない。しかし、世の中には、欧米の高額な需要予測ソフトを導入したが、頭書はコンサルティングチームが予測パラメータを完璧にチューニングするので予測は当たるが、しばらくすると実績を反映しての再チューニングがうまくいかず、段々当たらなくなってくるという話もある。

 そのため、最近では需要は当たらないものという立場で、変動に対し俊敏に追従できるような生産体制なり経営体質にすることが重要という考え方も出てきている。以前あった、予測せずに顧客(個客)から要望を聞きだして生産するという三菱自動車のCFC(カスタマ・フリー・チョイス)などは、究極の顧客満足経営を志向した、CTO(注文仕様生産)であろう。(ただし、納車は既成品より遅くなるらしい。。。難しいものだ。)

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