いかなる局面でも主導権を握ることを考える作戦

三十六計

いかなる場合においても、主導権を握る、あるいは主体的に動くことは、成功への第一歩です。しっかりと主導権をとって、仕事をやってもらえるように相手を動かすことが肝要です。動かすというよりは、動かなければならないように”仕向ける”のです。相手が動かなければならない状況を作り出したり、相手が動きたくなるような状況を作り出すのです。

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 ●企業システム戦略 兵法三十六計 勝戦の計 第四計 以逸待労
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 以逸待労(いいつたいろう、逸るを以て労を待つ)

 我が方が局面の主導権を握ることの重要性を示す。
 (単に「動かずに待っていろ」と勧める策と解するのは誤り)

 我が動かないときに敵が動かねばならぬように仕向け、我が少し動くときに敵は大きく動かねばならぬように仕向け、我が主導権を握り敵を振り回すようにして敵の兵員の疲弊と物資の浪費を誘う。

 奇襲急襲が功を奏するときもあるが、すぐに戦闘そのものに入らず、我が方の軍の動きで敵を撹乱して、あらかじめ敵の勢いを削ぎ、我が攻めやすいような弱点を生じさせることを心がけるべきである。

 出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


 いかなる場合においても、主導権を握る、あるいは主体的に動くことは、成功への第一歩です。


 ここまでは自分の役割、ここからは彼の役割と目に見えないカベを作ってしまいがちです。

 ところが、彼の役割と逃げたところに限って、問題というものは起こるものです。

 彼の責任を追及したり、責めたりしたところで失敗の憂き目にあうことには変わりありません。


 もちろん、それぞれが果たすべき役割は在ります。


 例えば、請負契約であれば、責任を持って請け負った仕事をして、所定の品質のものを納めること。


 だからといって、発注した後は、全てお任せで完全に主導権を渡してしまってよいものでしょうか。


 その結果、納期遅れや品質不足などが発生して、振り回されていることも少なくありません。


 しっかりと主導権をとって、仕事をやってもらえるように相手を動かすことが肝要です。


 動かすというよりは、動かなければならないように”仕向ける”のです。

 請負契約である以上、仕事のやり方を直接的に指示することはできません。相手が動かなければならない状況を作り出したり、相手が動きたくなるような状況を作り出すのです。

 そのためには、品質・コスト・納期などが、双方から見える化できていることが必要です。

 それも、できるかぎり定量的に。


 そのような定量的な指標で、QCDを評価して、双方で認識を同じくできれば、よほど悪意の無い限り良い方向に向けて動いてくれるはずです。


 ここで、定量的に見える化が難しいのが、上流工程での品質です。

 これは、ドキュメント・レビューを通じて、指摘事項やリスクを洗い出して見える化しましょう。


 上流工程でのドキュメント上の品質に潜むリスクを見える化できないと、後々、コスト・納期で問題がおきます。


 早い段階で、リスクを洗い出し、双方で認識を同じくしておけば、回避策を準備してもらえるので、納期遅れ、予算超過を未然に防止できる可能性が高まります。


 つまり、ドキュメント・レビューを通じて、リスクを洗い出し見える化することで、

 ”危機感を利害関係者で共有”できるのです。


 危機感を共有できれば、人を動かすことができます。これは、組織改革プロジェクトなどでも言えることです。


 「人を動かす」に書かれている、もう一つの方法は、相手のメリットを明確化し伝えるということです。

 単に請負規約上の発注者/受注者という立場を超え、最終目的や貢献などを共有することです。

 その結果、最終目的を達成するためにどうすればよいか、それぞれに考え、動いてもらうことができます。

 その意味で、キックオフ会議というのは重要です。

 できれば、現場の作業責任者や主な作業者も参加するとよいでしょう。


 最終目的や貢献を理解したうえで作業するのと、単に指示されたことだけを作業するのでは、当然、QCDに与える影響はかなり違ってきます。

 このように、直接的に指示するのではなく、動いてもらえるように仕向ける形で主導権を握れるようになると調達管理も上手くいくのではないでしょうか。

 優秀なリーダの元では、メンバーが自分たちで動いて成果を達成したと自負心を持てるそうですが、それは、動くように仕向ける形のリーダシップによるものだと言えます。

 俺について来い!式の強烈なリーダーシップに比べ、遠回りに見えるかもしれませんが、長期的には、最小の労力で最高の成果を得られるでしょう。




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