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●企業システム戦略 五輪書 火之巻 ひしぐという事
「ひしぐというのは、敵を弱いと見てとったら、強気に出て、 相手をひしぐ(ひしゃげる、つぶす)ということである。
団体戦では、敵が少人数であることを見抜いた時、あるいは、 大人数の場合でも、うろたえて弱気になっている様子があれば、 上からかさにかかり、一気に押しつぶす心得である。
”ひしぐ”のが弱いと、敵が勢いを吹き返すことがある。
敵を手中に握って、グシャッと握りつぶす感じが肝要。 個人戦でも、取るに足らないような弱い相手や 敵の拍子が狂って、後退する気配の時、
息をつく暇を与えず、相手と目を見合せないようにして、 真っ直ぐに、ひしぎつくす ことが肝要である。」
企業システムや業務改革の現場では、
「方向性は決まったのに、なぜか前に進まない」
「問題を潰したはずなのに、また同じ課題が再発する」
そんな光景を何度も目にします。
実はその多くは、戦略が間違っていたのではなく、“やり切り方”が甘かった ことに原因があります。
課題の急所を見抜いた瞬間こそ、最小の力で最大の成果を出せる絶好のタイミング。
しかし、その一瞬を逃したり、手を緩めたりすると、問題は必ず息を吹き返し、さらに強くなって戻ってきます。
本記事では、企業システム戦略における「決めたら一気にひしぎつくす」実行原則 を解説します。
なぜ中途半端な温情がプロジェクトを迷走させるのか。
どうすれば短期間で課題を一掃できるのか。
そして、選択と集中がなぜ“戦略そのもの”なのか。
現場と経営の両方を見てきた視点から、実務に直結する“やり切るための戦略思考”をお伝えします。
企業システム戦略における「ひしぐ」という実行原則
企業システムや業務改革の現場では、
“ここが弱点だ”と見抜いた瞬間に、一気に攻め切るべき局面があります。
これは武術の世界でいう「ひしぐ(押し潰す)」という概念に近く、
相手が弱っている、拍子が狂っている、後退の気配がある——
そんな“決定的な瞬間”を逃さず、一気に勝負を決めるという戦法です。
プロジェクトの世界でも、この考え方は極めて重要です。
「ここだ」と見抜いたら、一気に攻め切る
課題の弱点が見えたとき、
「もう少し様子を見よう」「これくらいでいいかな」
と手を緩めると、問題は必ず吹き返します。
- 中途半端な温情
- 途中での妥協
- 先送り
- “まあこのくらいで”という甘さ
これらはすべて、後から大きな反撃となって返ってきます。
問題は、弱っているうちに 完膚なきまでに叩き潰す。
これが実行戦略の鉄則です。
時間をかけるほど、体力も精神力も消耗する
問題解決をダラダラ続けると、次のような悪循環が起きます。
- 時間がかかるほど、体力・精神力が削られる
- 解決の労力が最初より増える
- 効果が薄くなる
- 社内の士気が下がる
- 信用を失う
だからこそ、
やるなら素早く、一気に、徹底的に。
これが最もコストが低く、効果が高い方法です。
一気に攻め切るために必要なのは「真因の特定」
勢いだけで攻めても、問題は潰せません。
重要なのは、真因(根本原因)を押さえることです。
- なぜなぜ分析
- 現場ヒアリング
- プロセス可視化
- データ分析
これらを通じて、
“どこを押せば一気に崩れるのか”
という急所を見抜く必要があります。
急所さえ掴めれば、短期間で問題をひしぎつくすことができます。
業務改革 × 情報システムは「同時に一気に」進めるべき
単なる手作業の自動化なら、急ぐ必要はありません。
しかし、業務改革と情報システムを同時に進める場合は話が別です。
- 業務改革が先行しすぎる
- システム構築が遅れる
- 片手落ちの改革になる
- シナジーが生まれない
こうなると、せっかくの改革が中途半端になります。
業務改革とシステム構築は、歩調を合わせて短期間で一気に進める。
これが最も効果的で、課題を一掃できる方法です。
要求機能は「選択と集中」で絞り込む
問題をひしぎつくすためには、
要求機能の優先順位付けが欠かせません。
- 全社的に効果が大きいものに集中する
- 各部門の“あれば良い”機能は後回し
- 限られたリソースで最大効果を狙う
これこそが 戦略 です。
戦略とは、
何をやるかではなく、何を捨てるか
を決めること。
ここを曖昧にすると、
「あれもこれも」と手を広げすぎて、
結局どれも中途半端なシステムになります。
中途半端なシステムは業務改革に貢献しない
要求を詰め込みすぎたシステムは、
- コストが高い
- 時間がかかる
- 使いにくい
- 効果が薄い
という“最悪の結果”になりがちです。
これでは業務改革に貢献できません。
まとめ:問題は「一気にひしぎつくす」ことでしか解決しない
企業システム戦略において重要なのは、
- 真因を見抜く
- 急所を押さえる
- 決めたら一気にやり切る
- 選択と集中でリソースを絞る
という実行の原則です。
問題が弱っている瞬間を逃さず、
素早く、一気に、徹底的に。
これが、企業システム戦略における
“ひしぐ”という実行戦略の本質です。
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