いきなり本丸に攻め込んでもなかなかうまくいかないことが多いものです。そのような時は、一旦、本心(真の狙い)とは逆の行動をとって相手の関心をそちらに引き付けておいてから本丸に攻め込むという作戦です。 いわゆるフェイントですね。
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●企業システム戦略 兵法三十六計 勝戦の計 第六計 声東撃西
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声東撃西(せいとうげきせい)「東に声して西を撃つ」
東で声を発してそちらにいると見せかけ、実際は西を撃つ戦術。
陽動作戦の一種。敵に対しては弱小のように見せかけて誘い出し、堅強な兵で迎え撃つ。西に領土を広げようとするなら、まず東に進むのが良い。
ただし、この戦術は統率の取れた相手には通用しない。必勝の戦術ではない。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
あちらと思えばこちら、こちらと思えばあちら。そうやって、相手を混乱させる作戦です。
この作戦は、統制がしっかりしている組織には使えません。
統制がしっかりしている組織は、外乱や情報などの刺激に対して俊敏かつ一貫性のある行動がとれるからです。
一貫性のあるというのは、システムにとってとても大切なことです。
一貫性の無いシステムは、系全体としてのまとまりや整合性に欠け、混乱を生じやすいのです。
外的要因や内的要因に対して、いったん混乱を生じると一貫性の無いシステムは、支離滅裂な動きをして破綻します。
この作戦は、システムにこのような混乱を生じせしめ、制御を破綻させるのがポイントです。
空手道の経験から言いますと、
フェイントにかかるときとかからないときの違いは、精神的なところ(気の持ちよう)が大きいようです。
精神的に安定・充実しているときはフェイントを見抜くことができますし、フェイントにかかりそうになってもすぐに体制を立て直せます。
混乱を生じやすいのは、あせっていたりして、精神的に不安定な時です。
そのような時こそ、この作戦が成功しやすいのです。
例えば。
ユーザがシステム開発をあせって、無理なスケジュールを要求してきた場合です。
そのような時は、まず、ユーザが一番、目に触れやすい画面や帳票部分を先に開発してリリースします。
ユーザは、目に見える画面や帳票をいろいろ触ることで、見た目などの出来具合や業務への適合性を確かめます。
悪く言えば、ハリボテです。しかし、ユーザからみれば、それがシステムの全てです。
裏側で、どのように動くのかは分かりません。
画面と帳票ができれば、それを実務でどのように使うのかイメージも具体化します。
そうしている間に、裏で動くデータベースやバッチ処理などを作りこむのです。
こういった作り方(ハリボテ)を作るには、データベース処理など裏の処理を、スタブ(仮部品)として作る必要があります。
このスタブを、インターフェースだけしっかりと定義した、オブジェクトとして隠蔽すれば、あとで作りこんだ時にスタブを置き換えるだけで画面側を大幅に作り直す必要がありません。
このように画面(View)と処理(Model)と、それらを制御する部分(Controller)とを分離したアーキテクチャを、MVCモデルといいます。
※MVC:Model View Controller
このように相手の目に付きやすい表側から実施して、裏側(本丸)はじっくりと攻めるというのは、正攻法ではないかもしれませんが、スケジュールを確保するためには有効な場合があります。
システム構築以外にも、応用できますね。
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