レビューなどで主導権を握りたければ、会議室に先に入ること

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●企業システム戦略　孫子の兵法　虚実篇　その１
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「およそ先に戦地に処りて敵を待つ者は佚し、後れて戦地に処りて戦いに趨く者は労す。故に、善く戦う者は、人を致して人に致されず。」

大抵の場合、先に戦地に行き敵を待つ方が有利で、遅れて戦地に行き戦いに臨むのは苦労する。よって、善く戦う者は、敵を主導し敵に主導されない。

戦いを有利に進めるには、主導権をとることが大事であり、主導権を握られないようにしなければならない。

そのためには、先に戦地行って、敵を待っている方が、後から遅れてきて戦いになるよりも有利だと言うことです。何事も、先手を取ることが大事と言うことですね。

会議に遅れていくようではいけないということでしょうか。

先に行って待っていれば、その間に気持ちも落ち着き余裕が生まれますが、遅れて行っては慌しく余裕がないので、その時点で、もはや負けています。

武蔵は、吉岡一門との決闘で、先に戦地に行き潜んで待ち、奇襲をかけて勝利しました。

「五輪書火之巻三つの先という事」

先に戦地に行けば、早く現地・現実を見ることができ、頭の中で戦略を考えているだけでは、わからないところを知ることができます。

現地・現実を見ないうちは、さまざまなリスクがありますが、現地・現実を見ることで、リスクを減らすことができます。

逆に、現地に赴くのが、遅くなれば遅くなるほど、リスクを低減することができません。

ですから、巧遅より拙速が良いのです。

いくら良い考えでも、期限に遅れてしまっては、意味がありませんし、主導権も握れません。

システム構築において、必要な時期に間に合わせると言うことは大切なことです。それも、ギリギリではなく、少し余裕を持って。

レビューをするなら、期限のギリギリよりも前に行って、現実・現物を早めに確認することです。

レビューでも分からなければ、実際に作ってみること、やってみることです。

現実・現物に早く触れてみることです。そして、リスクを早めに低減しましょう。

このように、現物・現実からのフィードバックを、繰り返し得ることで、より良いものを造ろうと言うのが、反復型開発、アジャイルです。

机上で考えて、完璧を求めてばかりいても、時間は過ぎていくばかりで、必要時期を逸してしまい、リスクは低減できません。

そんなときは、現地・現物へ早く向かい、現実を把握しましょう。そうすれば、業務改善にしろ、システム構築にしろ、常に主導的な立場で進めることができると思います。