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●企業システム戦略 孫子の兵法 謀攻篇 その5
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「用兵の法は、
十なれば則ち之を囲み、五なれば則ち之を攻め、倍なれば則ち之を分かち、敵すれば則ち能く之と戦い、少なければ則ち能く之を逃れ、若かざれば則ち能く之を避く。故に小敵の堅は、大敵の擒なり。」
兵力が10倍ならば包囲し、5倍なら攻撃し、2倍なら分断し、互角なら全力で戦い、劣勢なら逃げ、勝算がなければ避難する。故に、小勢が無理をすると大軍の捕虜になってしまう。
敵と我との兵力を比較検討し、その差によって柔軟に戦法を変えよということです。その底流には、やはり、戦わずして勝つ、勝算無きは戦わず、優勝劣敗などの孫子の哲学があります。
敵の10倍の兵力があれば、戦火を交えなくとも包囲するだけで相手は戦意喪失で勝てますね。全力で戦うのは、互角の時だけです。
劣勢と見れば逃げ、勝算が無ければ避難せよと。
経営戦略でアメリカのマイケル・ポーターが提唱する5F分析(ファイブフォース分析)と似ています。これは「既存競争者同士の敵対関係」、「新規参入の脅威」、「代替品の脅威」、「売り手の交渉力」、「買い手の交渉力」の5つの要素の力関係を分析します。
このように戦力を冷静に見極め、それに応じた戦い方をせずに、小さいものが、強大な敵に向かっても、捕虜になるのが落ちだというわけです。
日本では、相手が強大だからと怖気づいて尻尾を巻いて逃げ出すなど恥で、負けると分かっていても、正面から突進して玉砕するのが男だなどという文化がありますね。
現在のビジネスにおいても、こういった文化は根強く残っているのではないですか。
しかし、孫子はそのようなことは、得策ではないと言うわけです。
特に劣勢であれば逃げ、勝ち目が無ければ避難することを、少しも恥じるようなことはない、一つの戦法だとしています。
そこには、あくまで目的である、国家の繁栄のため、大義名分のため、あえて逃げるのだという冷徹な哲学があります。
それに比べると、個人の面子や感情的な勢いに任せて玉砕する、誤った大和魂は、甘い面があるのかもしれませんね。
こういった日本的甘さが、今日の企業システム戦略にも現れている場合が感じられます。
例えば、情報システムの構築において、納期・コストが大幅にオーバーしても、なかなかプロジェクトを中止せずに、とにかく最後までボロボロになってでもやり続けるなど。
最悪のケースでは、すでにタイミングを逸しており、システムを使う本来の意義や目的が薄れてしまっているにもかかわらず、細々と使い続けることもあります。
そのようなプロジェクトにかかわっている人々の疲弊より、面子や感情論で、玉砕の道を歩むわけです。
その挙句に、総投資額xx億円の大規模プロジェクトを完遂したとか言うわけです。内情は、システムは全く使われずに、所期の戦略目標も達成できていないにもかかわらず。
一方で、冷静な判断をして既存システムを少しだけ改良して、戦略目標を達成したとしても、そのような退避策は評価されず、華々しくも無いのでマスコミも取り上げたりしません。
その最たるものが、レガシ・システムに対する批判です。
レガシ・システムを負の遺産と決め付け、これを廃棄し、大々的に巨額な投資をして再構築するのは是であり、逆に、いつまでも使い続けるのは当座の逃げであると非難する。
都市計画の世界で、5年や10年で、毎回、街を破壊して、ゼロから再構築していたらどうなりますかね。
もっとも、財政赤字にもかかわらず、高速道路や巨大建造物を建設したり、巨大設備を導入したりすることもありますけど。
結局、巨大システムや巨大建造物の虜になっているのです。
このような巨大システムは、小回りが利かず、状況変化に柔軟に対応ができないため、異常があっても止まりません。その結果、知らぬ間に在庫の山が築かれてしまったりします。
在庫の山であっても、それ以上に十分大きな財政力があれば、とりたたて騒ぐことも無いかもしれませんが。。。
自社の戦闘能力を十分測った上で、戦いに望みましょう。
場合によっては、第三者の観点から戦略をレビュー&助言してもらうのことも必要です。
身の丈にあったシステムを手に入れるには、適切なシステム開発業者の選定も重要です。
切羽詰まって力に訴える前に、謀略や交渉を代行してくれるサービスの活用も検討しましょう。
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