道を究めるために大事な5つのこと

五輪書

宮本武蔵は兵法の道を究めるために大事なことを5巻(地の巻、水の巻、火の巻、風の巻、空の巻)にまとめた「五輪書」を著しました。三百年以上も前に書かれた兵法に関する本ですが、道を究めるために大事なこととして普遍的なところがあり、経営や人生の指南書として愛読されています。もちろん、企業システム戦略を究めるにも役立ちます
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 五輪書 地之巻 兵法の書、五巻に仕立てる事
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 武蔵は、兵法の書を、五巻に仕立てました。
 これは、武蔵流の兵法のフレームワークと言えるでしょう。

 孫子の兵法では、13編に整理されています。
 
 『始計篇、作戦、謀攻、軍形、兵勢、虚実、軍争、九変、行軍、地形、
  九地、火攻、用間


 孫子の兵法は、戦いにおける術を13編に具体的に分類したのに対して、五輪書は心の持ち方や他流との比較、奥義などについても、広く触れており、やや抽象的な面があるのは否めません。

 ●地の巻

 『兵法の道のあらまし、わが流派の見方を説いている。
  剣術だけをやっていては、本当の件の道を得ることができない。

  大きいところから小さいところを知り、浅いところから深いところに至る。

  真っ直ぐなを地面に描くことになぞらえて、最初の巻きを地の巻と名づけるのである。』

  企業システムも、情報技術やソリューションばかり追いかけていては振り回されるばかりです。

  戦いについての普遍的で真実の道を歩んでいくのが良いと思います。
  抽象的かもしれませんが、悟りと言うのは、個別論ではありません。

  禅問答のようなところから、物事の本質を見極める力を養いましょう。

 ●水の巻

 『水を手本とし、心を水のようにするのである。
   水は容器の形に従って形を変えたり、一滴となったり、大海にもなる。

  水には青々とすんだ色がある。
   その清らかさを用いて、わが一流のことをこの巻に書きあらわすものである。』

  戦いに望んでの心の持ち方を具体論で語ることはできません。
  それを武蔵は、水に例えて著そうとしました。
  武道や禅の世界では、よく使われているアナロジ(類似性)です。

  五輪書もまた、地水火風空という自然のアナロジを用いて、
  兵法のフレームワークとしています。

  企業システムのあり方も、自然から学ぶことは少なくありません。

 ●火の巻
 
 『戦いのことを書く。火は大きくなったり小さくなったり
  きわだった勢いを持っているので、それになぞらえて戦いのことを書くのである。

  戦いの道は個人も集団も同じ。ただし、大きなところは見えやすく、
  小さいところは見えにくい。大人数でやることは、ただちに戦術を転換できない。

  個人のことは、その人の心一つですぐ変わるから小さいところがわかりやすい。

  火の巻のことは、一瞬の間であるから、
   日々修練して平常心で心が変わらないことが肝要である。

  武蔵は、戦いの真実は一つ。個人でも集団でも同じと説きます。
  しかし、戦術は、必ずしも直ちに転換できない。

  企業システムという大きな集団が、個人と同じ道理で、自由に変化し
  小さいところまでよく見えるようにするのが情報技術です。

  平常心で、心が変わらないようにするにも情報が重要です。
  何事も予め予測していれば、心が大きく乱れることも少ないものです。

 ●風の巻

 『世の中の諸流派のことを記すものである。風というのは、
  むかし風とか、いま風とか、家風などがあるから、各流派のことも書き記す。

  他をよく知らなければ、自己をはっきりと知ることはできない。

  外道。道に勤めても、その心が道に外れているならば
    自分では良いと思っても、それは真実の道ではない。

  実の道を極めなければ、少しの心のゆがみが後に大きくゆがむものだ。

  他流では、兵法といえば剣術のことだけだが、
   わが兵法のにおいては特別の意義があると考える。

  世間の兵法と言うものを知らしめるために、風の巻として、他流のことを記すのである。』

  孫子の兵法にも「彼を知り、己を知れば、百戦殆うからず」という
  有名な言葉があります。

  どんな時代にも、ベンチマーキングは重要ですね。

  少しのゆがみが後に大きくゆがむのは、システム構築では日曜茶飯事。
  あいまいな目的や要件定義で、失敗しているのが70%だそうです。

  気をつけましょう。

  世の中のソリューションやシステムは、情報技術のことばかりのような気がします。

  情報技術のことばかりに目を奪われていては、
   企業システムの真のあるべき姿は、なかなか見えてこないように思います。

  企業システム戦略では、兵法、品質工学、速読、乗馬、空手道などあらゆる分野から学び、アナロジを用いて「あるべき姿」を追求していきたいと考えています。  

 ●空の巻

 『空というは、奥も無く入り口も無い。道理を得ても、道理にとらわれず、
  兵法の道に、自然と自由があり、人並みはずれた力を得、時にあわせて拍子を知り、
   自然に撃ち、自然に対する。

  これみな空の道である。
  自然に真実の道に入ること空の巻として書き記した。』


  他流のソリューションや経営手法に振り回されること無く
  道理を得てなお、道理にとらわれず、
  自然に企業システムのあるべき姿、戦略見え
  自由闊達に変化し、確固たるコアコンピタンスを持ち、
  市場の動きにあわせて拍子を知り
  自由に攻め自然に相対する

 
  これみな空の道です。





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