五輪書

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軽量システムを有機的に連合させて、全体としては大きな流れが統一されている状態が理想的

「流水の打ち」は身体の動きも心も大きくゆったりと構えて、「流れによどみのあるように」大きく強く働かせる技。軽量システムを有機的に連合させて、全体としては大きな流れが統一されている状態が理想的。 目前の火消しも大切だが、ゆったりと長期的視野に立って、火種を根本的に消すための施策を考えてみることも大切。
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市場変化に即応して勝つためには、様々な状況を想定して備え訓練しておくこと

VUCA時代、日々刻々と変化する市場に即応し勝つためには、考えなくても瞬時に動けるように様々な状況を想定し備え訓練しておくこと。技が無意識に、空(くう)の状態から、敵より一瞬後に、敵より早く、強く打つこと。これを無念無想といい、一番大事な打ちである。
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フェイントやノイズに強いシステムを設計することを、ロバスト設計という

フェイントやノイズに対して敏感に反応し過ぎずに、右往左往しないようにシステムを設計することをロバスト設計と言う。ロバスト設計はフェイントやノイズに対して安定的に対応できるようにシステムを設計すること。
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機を捉えて一瞬で行動する強い組織は、日ごろから情報の入力・処理・出力のフィードバックサイクルを回す

好機が到来したら、有れ俺考える前に一瞬で行動できるような強い組織は、その時だけ急に動こうとしても無理。常日頃から、情報の入力・処理・出力のフィードバックサイクルを回す訓練をしておく必要がある。まるで達人の動きのように、無意識のうちに体が動くようになるまで繰返し訓練すること。
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無理なく自由に仕組みを動かすには、その大きな流れ、道筋を知ること

無理なく自由に仕組みを動かすためには、その大きな流れ、道筋を知ることが重要である。小手先で手っ取り早く片付けようとすれば、本来の道筋に逆らうことになり無理が生じて不自由になる。大きな流れに逆らう組織の壁や制約、古い慣習を取り除いて、新しくプロセスを再構築してみるとスッキリと、スムーズな流れになりストレスが解消され自由になれる。
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システム構成には5つあり、上中下は基本、左右は応用

システム構成には5つあり、上中下は基本、左右は応用。構成を5つに分けるとも、いずれも企業価値向上を目的とするもの。システム構成自体には拘らないこと。構成は状況に応じて利に従い柔軟に変更させる。極意に言う最善の構成は中段(基幹)にあると心得るべし。
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システムの中長期計画は、基本計画に重心を置きバランスよく

システムの中長期計画は、しっかりとした基本計画に重心を置き、一方に偏らないようバランスよく計画すること。歩みの大小、遅速はあっても、常に一歩一歩着実に歩むようにすること。バランスよく歩むためにはバランススコアカードを活用するとよい。また、CSRや株主、社員、環境も考慮する。
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変化に柔軟に適応するには、まっすぐでバランスの良い姿勢(体制)から

様々な変化に柔軟に適応するには、まっすぐでバランスの良い姿勢を保つ必要がある。バランスが崩れ左右どちらかに重心が傾けば、反応が遅れたり、けがをしたりする。また、偏った方に気が撮られ平常心を失う事にもなる。常の身を戦いの身とし、戦いの身を常の身とすること肝要である。
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日々、忙しい中でも心の持ち方について道理を極め、不動の心を持てるように十分な工夫が必要

自分とは全く正反対のこともよく知り、相手の立場に立って物事を見、水のように心の内、濁らず、広く、広い視野で考えることが大切。知恵も心も切磋琢磨して、損得や善悪をわきまえ、さまざまな道を知ること。日々、忙しい仕事に追われている中でも、心の持ち方について道理を極め、不動の心を持てるように十分な工夫が必要。
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システム障害時の心構えで一番重要なのは、平常運転の時と変わらぬ「平常心」で臨むこと

システム障害時の心構えで一番重要なのは、平常運転の時と変わらぬ「平常心」で臨むこと。宮本武蔵は五輪書の水之巻で、平常心とはどのような心の持ち方かを「水」を手本に説明しています。きつくひっぱらず、少しもたるまず、心の偏らぬように、心を真ん中に置き、こころを静かにゆるがせて、そのゆるぎのせつなも、ゆるぎやまぬようにと。