目指すべき道(ビジョンや戦略)を追求する時にどのような心構えで取り組めばよいでしょうか?その答えを、宮本武蔵は「五輪書 地之巻 道を行う法則」に記しています。
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五輪書 地之巻 道を行う法則
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「兵法を学ぶには、その道の法則がある。
第一に、よこしまな考えでないこと
第二に、道は鍛錬すること
第三に、諸芸に触れること
第四に、諸職の道を知ること
第五に、物事の損徳をわきまえること
第六に、諸事目利きを仕覚えること
第七に、目に見えぬ所を悟って知ること
第八に、わずかな事にも気を付けること
第九に、役に立たぬことをしないこと
広い視野にたって真実を見極めなければ達人にはなれない。
この法を学べば、一人でも二十、三十人でも負けはしない。
まず、気合を入れ努力すれば、手で勝ち、見る目でも勝つ。
さらに鍛錬を重ねれば、身体も勝り、心を修練すれば、精神も勝る。
ここまで到達すれば、どんなにしても負けるわけがない。
また、集団においても立派な部下を持ち、人数を使いこなし、
正しい道を進み、国を治め、民を養い、世の例法を遵守し、
いずれにおいても負けない道をしり、身を助け、名を挙げる。
これが兵法の道である。」
武蔵は、兵法を学ぶ心構えをこのように書き記しました。
いかがですか、兵法に限らず、どんな道を学ぶにも通じる
普遍的なところがありますね。
企業システム戦略を考えるに当たっても同じです。
第一に、よこしまな考えでないこと
企業の存在価値やCSRを正しく定義できなくて、
英雄の座から犯罪者に転落した企業がありますね。
*CSR(corporate social responsibility)企業の社会的責任
第二に、道は鍛錬すること
頭で理解するだけでなく、鍛錬することが重要です。
ソリューションを導入して失敗する場合、実用化定着化で
失敗しているケースが少なくありません。
使えない理由を並べるより、まずは使うことを考えましょう。
そのためには、しっかりと利用者の教育訓練をしましょう。
トヨタから多くを学び、自社に導入しても、
トヨタ並に「愚直に、地道に、成し遂げる」ことのできる
会社は、1%程度と言われています。
第三に、諸芸に触れること
第四に、諸職の道を知ること
視野を広く持ち、他分野や他業界から学ぶましょう。
過去の特許を調べた結果、その多くは、同じ原理を他分野に応用
したものが90%以上だったそうです。
一見、関係の無い他分野の事例から、その原理を抽出し、自分野
に応用するには、類似性(アナロジ)をうまく使いましょう。
このような発明的問題解決手法がTRIZ(トゥリーズ)です。
第五に、物事の損徳をわきまえること
「損・得」ではなく「損・徳」、「徳」ですよ。
「徳」。。。企業の存在価値やCSRですね。
第六に、諸事目利きを仕覚えること
物事の本質を見極める力をつけましょう。
常に「それは何故か?何なのか?」と問いかける姿勢が大切です。
なぜ、なぜ、なぜと5回ほど深堀りしましょう。
諸芸・諸職に触れ、その原理を知ることで、類似性が見えて、
自分野への転用や応用が可能です。
いくら、諸芸・諸職に触れても原理を追求せず、表面だけを
追っているのでは、多芸は無芸、器用貧乏ですね。
第七に、目に見えぬ所を悟って知ること
第八に、わずかな事にも気を付けること
「見える化」を多くの企業がやっていますが、膨大な経営データを
集めて、かっこよくグラフ化して、いったい何が見えましたか?
ICタグを使って、ものの所在や動きを膨大に記録して
いったい何が見えますか?
目の前の膨大に積みあがった在庫を見て、何が見えますか?
何を悟って知ることができますか?
見えていることの表面ずらだけ見ていても、何も悟れないし
知ることもできないので、改善することなどできませんね。
目に見えないところ、わずかなところにも注意をはらいましょう。
そういったところに、真実や他社と差別化できる戦略のヒントが
隠れています。
最近はマニュアル文化なのか、「すぐに儲かる方法」とか
具体的な手順を知りたがる傾向があり、実際、そういった類の
情報に人気が集まっていますが、「悟る」ということは大切です。
原理原則を知り、見えないところを悟れば、氾濫する情報に
会社や人生を右往左往しなくてすむと思います。
『企業システム戦略』でも類似性を使って、
兵法から多くを学び、悟ることをしていますので
あまり細かい具体的な手順には触れません。
それぞれの企業における『企業システム戦略』のあり方を、
皆さん自身に悟っていただけるように、ヒントや気づきを提供
していきたいと考えています。
第九に、役に立たぬことをしないこと
費用対効果をよく考えましょう。
ただし、効果(役に立つ)というのは、得ではなく、徳に対して。
自社の徳(存在価値やCSR、ビジョンやミッション)を定義し、
実現の道筋(仮説シナリオ)として基本戦略を考えましょう。
その戦略を実行するために「真に役立つこと」(戦術)は何か
を考えて行動を起こしましょう。
まず「徳」が定義されていないと、役立つか否かも分かりませんね。
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