組織構造を変えるリスクと変えないリスクー「状況に応じて利に従う」

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システム再構築に合わせて業務プロセスを見直す場合、その業務を誰（どの部門）がやるべきかを基本に立ち返って考えるとよい。設計部門は設計をするところ、購買部門は購買をするところとなっているのは自明の理なのかどうか。

この基本を考えないで「現行のまま」を暗黙の了解としていることが多い。そうなると業務プロセスの変更は既存の役割分担の枠組みの範囲に留まることになりがちである。大きな波風も立たないかわりに、大きな変革も望めない。システムも然り。

しかし、組織構造は業務を遂行するために存在するものであって、組織構造そのものに拘ってもあまり意味がない。現状の組織構造を取っ払って、本来、設計部門が行う設計業務とはどこからどこまでなのか、購買部門が行う購買業務はどこからどこまでなのか。それぞれの業務の目的はなんなのか。こういった基本的なところを再確認してみるとよい。

そうすると場合によっては、部門間の役割分担を変えた方がよいかもしれない。部門間の役割分担が変わると責任の所在などや利害関係が変わり、部門間の壁が変化する。結果的に組織構造に変化をもたらすことになる。

業務分担や組織構造が変われば、情報の流れも変わるだろうから、当然にシステムも変化するだろう。いや、変化せざるを得ない。変化しなければ、組織構造や業務分担とシステムにGapが生じで使い物にならなくなってしまう。

確かに何十年も行ってきた業務分担や組織構造を基本に立ち返って考えるのは大変だ。いままでやっていなかったことをやらなければいけなくなるかもしれない。利害関係や責任分担だって変わる可能性がある。そんなリスクを負う余裕はないから「現行のまま」としたい気持ちは普通のことだ。

しかし、その普通のことをやっていては、本来のやるべきこととやるための組織構造やシステムがずれてきてしまい、ムダが生じてストレスになってきているのも事実だ。変えるリスクと変えないリスク、どちらを選ぶかは組織能力にもよるが、どちらにしてもリスクがあるなら、「状況に応じて利に従う」べきである。

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五方の構えは、上段、中断、下段、右脇、左脇がある。構えは５つに分けるとも、人を斬るため也。いずれも、構えると思わず、斬ることなりとおもうべし。構えの大小は、状況に応じて利に従うこと。

上中下は基本、左右は応用の構え。極意に言う最善の構えは中段にあると心得るべし。中段は大将の座、そのつぎに、あと四段の構え也。